【訪問看護】サービス提供体制強化加算 算定のポイント

目次

はじめに

訪問看護を行う介護事業者であれば押さえておきたい制度に「サービス提供体制強化加算」があります。

本資料は、サービス提供体制強化加算の算定に向けた前提となる情報を 把握するために活用いただく資料となっています。 

具体的な解釈や申請等については、公表されている最新情報をもとに、所轄官庁へお問い合わせいただきますよう何卒宜しくお願い致します。

サービス提供体制強化加算とは? 

サービス提供体制強化加算とは、訪問看護ステーション等が提供するサービスの質を上げるために、スタッフごとの研修計画作成や定期的な会議の実施などの取り組みを行っていることを評価する加算です。

算定要件を満たすことで、事業所の利用者全員に対して算定できるので、事業所の経営にプラスとなり、取り組み内容は職員のスキルアップや仕事へのモチベーションアップにも繋がるでしょう。

令和3年度の介護報酬改定では、サービスの質の向上や職員のキャリアアップを一層推進する観点から、新たな区分の創設、算定要件や単位数の変更が行われました。

新たにサービス提供体制強化加算を算定できるように、また、より上位の区分を算定できるように、現行の算定要件をしっかりと把握しておきましょう。

サービス提供体制強化加算の単位数  

基本報酬の区分(I)(II)
指定訪問看護ステーションの場合6単位/回3単位/回
病院又は診療所の場合6単位/回3単位/回
定期巡回・随時対応訪問介護看護事業所と連携する場合50単位/月25単位/月

【参考例】

●(I)を算定する指定訪問看護ステーションが月400回訪問した場合

400回×6単位×@10円 ⇒ 月2万4千円

●(II)を算定する指定訪問看護ステーションで月400回訪問した場合 

400回×3単位×@10円 ⇒ 月1万2千円

サービス提供体制強化加算の算定要件

サービス提供体制強化加算(I)

●すべての看護師等に対して、個別の研修計画を作成し、計画に沿った研修を実施していること。

●利用者に関する情報の伝達、サービス提供の留意事項の伝達、看護師等の技術指導を目的とした会議をおおむね1ヵ月に1回以上開催し、開催状況の概要を記録していること。

●すべての看護師等に対して、事業主が費用を負担して、少なくても1年に1回以上健康診断等を実施していること。

●看護師等の総数のうち、『勤続年数7年以上』の者の占める割合が30%以上であること。師等の総数のうち勤続年数7年以上』の者の占める割合が30%以上であること。

サービス提供体制強化加算の算定要件

サービス提供体制強化加算(II)

●すべての看護師等に対して、個別の研修計画を作成し、計画に沿った研修を実施していること。

●利用者に関する情報の伝達、サービス提供の留意事項の伝達、看護師等の技術指導を目的とした会議をおおむね1ヵ月に1回以上開催し、開催状況の概要を記録していること。

●すべての看護師等に対して、事業主が費用を負担して、少なくても1年に1回以上健康診断等を実施していること。

●看護師等の総数のうち、『勤続年数3年以上』の者の占める割合が30%以上であること。

サービス提供体制強化加算を算定するまでの流れ

①職員の割合の計算
研修計画の作成
所轄官庁への届出
重要事項説明書の変更

①職員の割合の計算

職員の割合は、『常勤換算』の方法で、加算を算定する予定の年度の『前年度(3月を除く)の平均』で判断することになります。

4月5月6月7月8月9月10月11月12月1月2月合計
総数
勤続3年

勤続年数は、各月の前月の末日時点における勤続年数で判定します。

例えば令和3年4月における勤続年数3年以上の者とは、令和3年3月31日時点で勤続年数が3年以上の職員を指します。

また、勤続年数は、当該訪問看護ステーションの勤務年数に加えて、同一法人の経営する他の介護サービス事業所、病院等における看護職員等として勤務した年数を含めることができます。

②研修計画の作成

すべての看護師等に対して、個別具体的な研修の目標、内容、研修期間、実施時期等を定めた研修計画を作成する必要があります。

サービス提供体制強化加算は、専門性の高い人材を確保し、質の高いサービスを提供することを目的とした体制を確保するための加算です。従業者個人がどのような能力、知識、経験等を有しているかを把握して、個人がどのような能力を習得したいか、事業所がどのような能力を習得させたいか、という視点から個人別の研修計画を作成することになります。

※研修計画表は、指定の様式がありませんが、事業所の管轄の都道府県・市町村によって、参考様式が公開されていることがあります。

③所轄官庁への届出

サービス提供体制強化加算を算定するためには、所轄官庁へ以下のような書類を届け出る必要があります。

【提出書類の例】

●介護給付費算定に係る体制等に関する届出書

●介護給付費算定に係る体制等状況一覧表

●サービス提供体制強化加算に関する届出書

●勤続年数の算定根拠についての書類

※書類名等は例示です。具体的な提出書類は所轄官庁へお問い合わせください。

④重要事項説明書の変更

利用者と契約を交わす際、契約について重要な事項を説明する重要事項説明書には、事業所が算定する加算について記載する欄があります。サービス提供体制強化加算を算定することになった場合、重要事項説明書に記載し、その内容を利用者・家族へ説明し、同意を得ることになります。

※重要事項説明書の記載例

加算単位数算定回数等
緊急時訪問看護加算○○単位1月に1回
特別管理加算○○単位1月に1回
ターミナルケア加算○○単位死亡月に1回
複数名訪問看護加算○○単位1回当たり(30分未満)
○○単位1回当たり(30分以上)
長時間訪問看護加算○○単位1回当たり
サービス提供体制強化加算○○単位1回当たり

⑤-1定期的な会議の開催

加算を算定するには、利用者に関する情報の伝達、サービス提供の留意事項の伝達、看護師等の技術指導を目的とした会議をおおむね1ヵ月に1回以上開催し、開催状況の概要を記録する必要があります。

会議はサービスの提供にあたるすべての看護師等が参加するものでなくてはいけません。

これは、全員が一堂に会する必要はなく、いくつかのグループに分けて行うこと、テレビ電話装置を活用することも認められています。

⑤-2健康診断の実施

加算を算定するには、

●非常勤の職員も含めたすべての看護師等に対して

●事業主が費用を負担して

●少なくても1年に1回以上

健康診断等を実施する必要があります。

サービス提供体制強化加算の留意点 

●新たに事業を開始した事業所など、前年度の実績が6ヵ月に満たない事業所の場合、職員の割合は、届出を提出する前3ヵ月実績によって算出し、届出を行います。この場合、直近3ヵ月の職員の割合が、毎月継続的に30%を超えていること、その割合について毎月記録することが求められます。

●届出を提出する前3ヵ月実績によって算出するため、新たに事業を開始した事業所は、事業開始から4月目以降に加算の届出ができることになります。

●会議においてテレビ電話装置等を活用する場合、個人情報保護委員会・厚生労働省「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス」、厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン」等を遵守することが求められています。

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令和2年度第3次補正 事業再構築補助金により作成致しております

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