はじめに
居宅介護支援を行う介護事業者であれば押さえておきたい制度に「特定事業所集中減算」があります。
この資料は、特定事業所集中減算に該当しないために役立つ情報を把握するために活用いただく資料となっています。
具体的な解釈や申請等については、公表され ている最新情報をもとに、所轄官庁へお問い 合わせいただきますよう何卒宜しくお願い致します。
特定事業所集中減算とは?
特定事業所集中減算とは、居宅介護支援事業所のケアマネジメントにおいて、公正中立にプランを作成するために、正当な理由がなく同一の事業者によるサービス提供の偏りがあった場合に介護報酬を減算する制度です。
厚生労働省の介護給付費等実態統計によると、平成31年4月サービス提供分では事業所ベースで『4.74%』の事業所が特定事業所集中減算に該当しています。
減算となることで、事業所の収入が減少するだけでなく、特定事業所加算、特定事業所医療介護連携加算が算定できなくなるため、事業所の運営に大きな影響がでてしまいます。
これまでも居宅介護支援事業所では、『公正中立』が求められ、運営基準の変更等が行われてきました。令和3年度の介護報酬改定では、『前6ヵ月間に事業所が作成した居宅サービス計画における訪問介護、通所介護、福祉用具貸与、地域密着型通所介護の各サービスの利用割合』や『前6ヵ月間に事業所が作成した居宅サービス計画における訪問介護、通所介護、福祉用具貸与、地域密着型通所介護の各サービスごとの同一事業者によって提供された割合』について利用者への説明、介護サービス情報公表制度を利用した公表が求められています。
収入の影響だけでなく、公正中立という視点からも特定事業所集中減算の対象を把握しておきましょう。
特定事業所集中減算の単位数
加算の区分単位数
| 加算の種類 | 単位数 |
| 特定事業所集中減算 | △200単位/月 |
(収入減に参考例)
●利用者が10人の場合
△200単位 × 10人 × 10円 = 1月あたり△2万円
●利用者が25人の場合
△200単位 × 25人 × 10円 = 1月あたり△5万円
特定事業所集中減算が適用になる条件
『正当な理由がなく』、前6ヵ月間に作成した居宅サービス計画のうち、訪問介護・通所介護・福祉用具貸与・地域密着型通所介護が位置付けられた居宅サービス計画について、同一法人によって占める割合が80%を超えているサービスがあった場合、減算の対象となります。
| 減算の適用に関する計算式 |
| 当該サービスの最も紹介件数の多い法人の居宅サービス計画数 当該サービスを位置付けた居宅サービス計画数 |
※最も紹介件数の多い法人=紹介率最高法人
特定事業所集中減算が適用になる条件
減算の判定は1年間に前期・後期の2回行うことになります。
●減算の判定を行うための計算を行う『判定期間』
●減算に該当した場合に減算が適用になる『減算適用期間』
●計算した結果、80%を超えていた場合の書類の提出期限
は、以下のようになっています。
| 区分 | 判定期間 | 減算適用期間 | 提出期限 |
| 前期 | 3月1日~8月末日 | 10月1日~3月31日 | 9月15日 |
| 後期 | 9月1日~2月末日 | 4月1日~9月30日 | 3月15日 |
特定事業所集中減算が適用になる条件
紹介率最高法人への計画数が80%を超えていた場合でも、市町村長が正当な理由があると判断した場合には、減算の対象となりません。
| 正当な理由の例 |
| ●居宅介護支援事業所の通常の事業の実施地域において、サービス種別ごとに5事業所未満である場合など、サービス事業所が少数である場合。●特別地域居宅介護支援加算を受けている事業者である場合。●判定期間の1月あたりの平均居宅サービス計画件数が20件以下であるなど事業所が小規模である場合。 ●判定期間の1月あたりの居宅サービス計画のうち、それぞれのサービスが位置付けられた居宅サービス計画の件数が1月あたり平均10件以下であるなどサービスの利用が少数である場合。●サービスの質が高いことによる利用者の希望を勘案した場合などにより特定の事業者に集中していると認められる場合。●その他正当な理由と市町村長が認めた場合 |
特定事業所集中減算適用判定の流れ
特定事業所集中減算の適用判定の流れ
紹介率最高法人の割合の計算
| 減算の適用に関する計算式(再携) |
| 当該サービスの最も紹介件数の多い法人の居宅サービス計画数 当該サービスを位置付けた居宅サービス計画数 |
【訪問介護を例に】
●各月の訪問介護を位置付けた居宅サービス計画数を集計する。
●各月の訪問介護の紹介率最高法人を位置付けた居宅サービス計画数を集計する。
(80%以上か判定)
★該当した場合は、届出書類の作成。
★該当しない場合は、記録の保管。
特定事業所集中減算の適用判定の流れ
届出書の提出
| 届出書の提出期限(再携) |
| ●前期:9月15日●後期:3月15日 |
| 届出書 |
| ●特定事業所集中減算に係る届出書 |
| ●特定事業所集中減算に係る判定の計算書類 |
| ●特定事業所集中減算の法人名の内訳 |
| ●正当な理由に該当する補足資料 |
| ●(減算の適用の有無が変更になる場合)介護給付費算定に係る体制等に関する届出書 |
| ●(減算の適用の有無が変更になる場合)介護給付費算定に係る体制等状況一覧表 |

このコンテンツは
令和2年度第3次補正 事業再構築補助金により作成致しております

